「結縁灌頂」
津観音開創1300年記念事業:「庭儀三摩耶戒大法要・結縁灌頂」
津観音(恵日山観音寺)は、平成21年(西暦2009年)に開創1300年を迎え、これを記念して100年に一度の大法要「庭儀三摩耶戒大法要・結縁灌頂」を執り行いました。
「結縁灌頂(けちえんかんじょう)」とは
結縁とは、仏様とご縁を結ぶこと、灌頂とは、頂(頭)に水をそそぐ事です。
この儀式の由来は古代インドの国王が即位する時、四方の海の水を集めて頭にそそぐ儀式を行い、全世界を統一する王である事を示しました。
この習慣が仏教に取り入れられ、仏法が正しく伝えられた事を表す儀式となりました。ちなみにキリスト教の洗礼は、この灌頂の儀式を取り入れたものです。
わが国で最初に行われたのは、今からおよそ1200年前の平安時代です。比叡山の開祖、伝教大師最澄、高野山の開祖、弘法大師空海が特定の人のために行いました。
受者の作法は一切人目に触れることなく秘密裏に行われ、その作法は極めて神秘的で、数多くの儀式で構成されています。6分割された真っ暗な本堂でのクライマックスは、曼荼羅を敷いてある大壇に花を投じる「投花得仏」です。この時がまさにご縁を結んだ仏様と出会う(宇宙とつながった)瞬間です。
年齢、性別、宗教を問わず誰でも参加できる神秘体験が結縁灌頂で、この行事の為に全国から選ばれた僧侶70名が集まり盛大かつ厳粛に行います。
法要の様子
平成21年(2009年)11月21日〜23日