~津の観音さん~恵日山観音寺
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津 観 音 略 記
▲聖観音立像(本尊)
恵日山 観音寺大宝院は『津 観 音』の名称で全国的に知られ、日本三観音の一つに数えられる真言宗の古刹の中でも屈指の名刹です。
その歴史は和銅2年(709)にまで遡り、中世、近世、現代と時を経ても常に庶民の心のよりどころとして津のシンボル寺院であり続けています。
室町時代の永享2年(1430)に、将軍足利義教が勅命を奉じ境内に三重塔や恵音院を建立したり、延徳2年(1490)には天台真盛宗の開祖、真盛上人が山内不動院に滞在し、観音堂に於いて説法され天台真盛宗を広められました。
その本坊である大宝院は後花園帝以来、歴代天皇の勅願の綸旨を賜る別格寺院で、住職は代々朝廷から僧正に補せられ上人号賜るなど特別な地位が与えられました。桃山・江戸時代には豊臣秀吉や徳川将軍家から代々寺領100石の朱印を賜り、藩主藤堂家からは祈願寺として60石の朱印を賜るなど特別な庇護を受けました。
残念ながら昭和20年の戦火で多数の寺宝(国宝含む)や塔頭7ヶ寺を含む41棟の大伽藍を一夜にして全焼しました。しかし幸い難を免れた寺宝約600点(指定文化財含む)を収蔵庫に保管し津観音資料館で年4回程度公開をしています。
国府 阿弥陀三尊
▲国府阿弥陀
本堂にはご本尊の聖観音菩薩の他に「国府 阿弥陀如来」と称し「阿弥陀に詣らねば片参宮」と伝えられた伊勢天照大神のご本地仏をお祀りしてあります。 江戸時代には、幕府や朝廷の後援により大規模な江戸出開帳を行い、「伊勢参宮名所図会」・「東海道中膝栗毛」にも記載されました。全国的にも有名になり多数の参拝者が訪れ「伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ」と唄われました。
神仏習合~七福神・毘沙門天~
神仏習合~七福神・毘沙門天~
津市内、由緒ある七つの神社仏閣を巡拝していただく中で、『歴史ある津の町を多くの方々に知ってほしい』という願いを込めて「伊勢の津七福神」が開創されました。(平成24年12月2日開創法会)
津観音寺(恵日山観音寺)は第一番札所(毘沙門天霊場)です。
抜苦与楽(ばっくよらく)地蔵
津観音に抜苦与楽(ばっくよらく)地蔵がお目見えしました。
これは津市民の有志が津市美杉の木材を使い、津市民の幸せを願うために制作したものです。